口下手を克服する上で、

何が大事なのだろうか?


一言で、口下手といっても、色々な要素が複合的に絡まり合って、

口下手という状態が形成されている。


ですから、人によっては、ある要素をクリアしただけで、

念願の口下手から卒業できたりするが、


しかし、別のある人にとっては、ある要素をクリアしても、

他のしつこい要素が、口下手に深く関与していれば、

それもクリアしないといけなく、

場合によっては、一つや二つで終わらない人もいるってことになる。


ある人は、「人は不浄だ」というキーワードだけで、

自分に対して開き直れ、そして、口下手という概念すら、

自分の中から霧散してしまった、という。


口下手という概念すら霧散してしまった、と、一口で言ってしまったが、

この人にとっては、革命的な衝撃が電撃のごとく走ったことは想像に難くないわけだが、

たった一語で、今までの生き方の基礎がごっそり変わってしまうのだ。


恐らく、この人にとっては、十分に準備が出きていて、あと一歩というところまで来ていたものの、

目の前にある扉をどう開けたらいいか、分からず、何年も地団駄を踏んでいたのだろう。


それが、ようやく、「不浄」という鍵を得ることで、長年の疑問が一気に吹き飛び、

見事に、扉の向こうに飛び立つことに成功した。


当然、扉の向こうの世界には、口下手という概念がないのだから、

今では全く気になりません、と本人が言うのも納得できる。



この例でも分かるように、自分の心の「心構え」が大事なわけだ。

どんな心構えにあるか、によって、生き方も変わる。


そもそも口下手というのは、土台である心構えが揺らいでいるから、

起きている現象だ。


家で言えば、基礎が心構えである。

そして、基礎がしっかりしていないと、いくら頑強な建物を建てたとしても、

軽い地震でさえ倒壊しかねないのである。


同様に、心構えがしっかりしていないと、いくら会話上のテクニックを学び、

そして、涙ぐましい練習をしたとしても、本当の意味での話し上手にはなれない。


本質を見誤って、表面上のテクニックに走り、相手とは調子だけ合わせて、

なんとなく会話したつもりになるのだが、しかし、その当人にしてみれば、

内心、大きなストレスを感じているだろうし、決して愉快な気持ちで会話はしていないはずだ。


口下手克服への道。


その最短を行くのならば、己の心構えをまず整えることが大事だ。